AIR PLANNER/2Gのプロデュース
60発のミサイルを迎撃した滝沢の姿は、携帯電話を持っていた2万人のニートたちによって撮影された。その画像は"東のエデンサイト"にアップされて、話題になった。辻は彼なりの"ゲームを上がる方法"を思いつき、セレソンの中で唯一、このゲームを楽しみ始める……。それが、滝沢朗と2万人のニートのプロデュースだった。
辻はこの国を救う方法は、「被害者」になるしか方法がないと考えているようだ。それが彼のプロデュースのコンセプト「加害者×被害者」だ。加害者の象徴がAIR KINGこと滝沢朗とするならば、被害者の象徴はドバイに送り込まれ、全裸でコンテナに積み込まれた二万人のニート。"AKX20000"のロゴには"AIR KING=滝沢朗"×(バーサス)"20000=ニート"という意味が込められている。
ミサイル攻撃の犯人/AIR KINGを英雄的に祭り上げることで、戦後日本に対する諸外国の不快感を逆撫でし、AIR KINGが外国人から暗殺されれば、この国は英雄を失った被害者になれる……。"加害国"と"被害国"。それこそ、戦後65年、日本を苦しめてきた歴史問題に対する唯一の解決策に他ならない――辻の申請は、劇場版 I ではすべて受理されている。果たしてこの国の行く末は……!?
飯沼後援会と黒羽
誰が総理になっても地獄――それはミサイル事件後、有力議員たちの間で囁かれる皮肉のひとつだった。結果、総理になった飯沼誠次朗は激務の果てに過労で倒れてしまう。日本を救おうとした彼の晩節を汚すかのように、私生児の存在が発覚。しかも彼は世間を騒がすミサイル事件の重要参考人だという。飯沼誠次朗の妻、飯沼千草の証人喚問要求が叫ばれる中、彼がニューヨークにいるという情報を得た飯沼後援会は、マスコミが彼を発見し、騒ぎになる前にミサイル犯を極秘裏に日本に帰国させようとする。それがJUIZの計算通りだとも知らずに……。
……?
物部の暗躍
物部は密かに"ある計画"を進めており、その目的のために有力議員などと接触しているようだ。物部と接触した辻の発言「法律コネコネしている間に〜」と、エデンメンバーが話題にしていた「相続税100%法案」に注目したい。物部はそれと知られないように既得権を取り上げて、この国をやり直そうとしているのではないだろうか……?
TVシリーズにおいて、物部は、セレソン同士を相克させ、60発のミサイル攻撃を結果的に防ぐ。「どうにか間に合ったようだな」ミサイルが迎撃されるのを見つめながら、彼はそう発言した。物部はその実績から、ミサイル攻撃をも容認するMr.OUTSIDEの権力と、ノブレス携帯の機能を停止させる交換条件として、内務省の復権を引き出していたようだ。
そして、彼が12番、2番、9番のジュイスだけをピンポイントでミサイル攻撃をしたのは、多少の犠牲を払っても、その3人の妨害がなければジュイスを掌握できると考えたからかもしれない。